無垢材、古材活用で温暖化への影響を抑えた
地球環境にやさしい和風の家
株式会社アオキ建築
これまであった古屋を解体し、新たに庫裏※を新築しました。解体した古家で使われていたものや、敷地内の竹なども要所要所で活用し、新築ではあるけれど、どこか懐かしさも感じて頂けるよう工夫しました。庭や室内の造作も細部までこだわって仕上げています。
施主様からのご要望は、和風でシンプルな茶室をつくること、茶室や和室からの眺望を良くすること、古家にあった欄間や、施主様がご用意された棚や障子などをうまく納めるということでした。施主様の和風のイメージを共有いただくため、打ち合わせの際には画像イメージですり合わせを行いました。古家からの欄間を納めた2間続きの和室や茶室は、共有したイメージに沿って、床の間の地窓のデザインなど細部にもこだわって仕上げています。また、茶室にはできるだけ想い出の残る古材を使用しました。
庭づくりでは、施主様のご要望をもとに、池やとび石を設置し、趣が出るよう工夫しました。また、とび石は、外構の擁壁に使用した間知石の余りを使用するなどして、資材を最大限に活用しながら仕上げました。無垢材の多用と古材の再利用により、木材利用を通じたCO2の固定化に貢献できた事例です。
※庫裏:禅宗寺院の庫院 (くいん) から起ったもの。寺の台所兼、住職や家族の居間。
#庫裏 #無垢材 #茶室 #古材活用 #木造伝統工法
お施主様のコメント
縁があってアオキ建築さんの事例をみて気に入り、具体的な相談をさせていただいたところ、図面の作成をおこない具体的な要望を確実に反映して頂けていたので、ご依頼することに決めました。80年ほど経つ純和風建築の建替えだったのですが、かなり細部にもこだわって施工いただきました。
置きたい棚や障子などもあり、サイズをあわせて作っていただきました。床の間や天井なども試行錯誤しながら意見を取り入れていただき、とてもよい仕上がりに満足しています。
思いのほか嬉しかったことは、建替え前の古屋の建築資材の一部を再利用していただき、懐かしく感じることもできるのがよかったです。客間にお越しの方で、建物に興味のある方は、今時このような手間のかかる建て方で家を建ててくれる業者さんがいることを感心してくださいます。打ち合わせ段階から、丁寧に取り組んでいただけるので、安心してお任せできました。